ラレージャパン ディーラー様 情報
ラレーロゴデザインについて
2009/8/22
 

ラレージャパンロゴ

 

  前回の続きのようになりますが、ARAYAでラレー(ラーレー?)を扱わせていただいて、2004モデル(実際には2003後期モデルより)から、今までのロゴデザインについて、こちらのまとめも兼ねてご説明をいたします。
  ラレーは、前回もお知らせしましたように、ラレージャパンをはじめ各国でそれぞれ市場にあったモデルを発売しておりますが、ロゴデザインも同様です。ロゴデザインもARAYAで独自に日本市場向けにアレンジをしております。ディーラー様はご存知のことですが、イメージが崩れてしまうので、あんまりユーザー様にはお伝えしないほうがいいかもしれません。どこまで実現できているかは心許ないですが、出来る限りブリティッシュなイメージをお伝えできるようにつとめているつもりです。

 
 
 

モダーンロゴ

 

  現在、ラレーでは、WEBサイトページ下のバナーで流していますが、3種類のロゴを使い分けています。アルミフレームのモデルに主に採用しているのが、2004モデルより採用の、社内ではモダーンロゴと呼んでいるものです。モダーンロゴということもあり、コカコーラのロゴと同様と言っては言いすぎでしょうが、今まで少しずつ変更をしています。もともとはラレーアメリカで採用されていたロゴをベースにしました。
  2004では、フィンをつけたり上下でロゴをオフセットさせるなどかなり手を入れたデザインにモディファイしたのですが、シンプルなデザインがいいというお声もあり、2005よりラレーアメリカのオリジナルに近いものになりました。その後縦横比を変更したり、微細な変化を加えています。

 
 
2004(2003)から2009までのモダーンロゴの変遷です。
それぞれクリックすると拡大します。
 
 
 

クラシックロゴ

 

  もっともラレーらしいモデル、たとえばクラブスペシャルやクラブスポーツなどに採用しているのは、クラシックロゴと呼んでいます。これはラレーのオリジナルですから、モデルネームが入る部分はともかく、2004モデルではじめて採用した2004CLB2004TREから、今までまったく変更をしておりません。このロゴデザインのベースになったのは、英国ノッティンガムの倉庫に眠っていた黒い塗装鉄板に貼り付けられた50年代(40年代?)のデカール見本でした。少しだけシャープにしてモディファイをしておりますが、いわゆるラレーロゴのオリジナルをそのまま引き継ぐものです。ラレーの中でも、もっともラレーらしいロードスター(ラレー型英国式実用車)に採用されていたロゴでした。英国ラレーからもらった当時のデカール見本では、残念ながらラレーおじさん(実際はウォルター・ラレー卿)の顔の部分がどこかへ飛んでしまってます。顔は想像で書いてみましたが、後々わかってみると現物もほぼ同じ顔をされていてよかったです。クロモリモデルだけでなく、アルミフレームのBDCやMRCにも採用していますが、アルミフレームの場合はチューブも太いので、サイズなどは若干変更をしております。
  これは、今でも「よくやってくれた!!」本国ラレーが言ってくれます(たぶん前回ご紹介した昔からのラレーを知っている副社長さんの思い入れもあるのでしょう)。実際に本国にはこのロゴの版下はもう存在しなかったのです。昔ながらのロゴを復活させてくれたことの思いでもあるようです。


2005でのクラシックロゴ集です。
クリックで拡大します。



ノッティンガムに残っていたオリジナルロゴ
これをベースにしてクラシックロゴの
アートワークデータを起こしました。
(クリック拡大します)
 
 
 

クラシックスポーツロゴ

 
クラシックスポーツロゴデザイン
クリック拡大します

  他のブランドさんにも少しばかり影響を与えた、白の胴抜デザインで、代表選手のクロモリロードCRFなどに採用しているのはクラシックスポーツロゴと言っているものです。これはまったくのラレージャパンのオリジナルデザインになります。他ブランドさんでも白胴抜パターンが増えてきているのですが、このラレーデザインのモデルは現在は商品多くなり、ディーラー様での自転車展示も多いと思います。妙に変化をつけて、従来のモデルが陳腐化してしまうのもどうかと思いますので、今しばらく続けさせていただきたく思います。このロゴデザインをベースとしてフラッグシップのカーボンロードCRSにも展開をしております。然しCRSをデザインする過程で実はもうひとつ別のRALEIGHロゴが出てくる可能性もありました。しかし、4つもロゴがあるのもどうかということもあり見送ることにしました。
  後述もしますが、このように各モデルでデカールを貼付したイメージ図は、実際の生産の際の仕様書にするだけでなく、これから完成車イメージにするなど出来上がるまでのイメージで社内で検討をしています。大阪のおっさんが(でも今は若手スタッフもいます)集まってあーでもないこーでもないと言って検討しているというのは、ちょっとユーザー様にはお伝えできない舞台裏でもありますね(笑)

 

左のイエローのデザインは、CRSのデザイン途上のもの。ロゴが他の3種とも異なります。
右が最終で生産用の仕様書です。変更箇所がが多く入っていますが、サンプルの実物が上がった後、
デカールや塗装塗分け寸法など微細なアジャストがされた変更です。
 
 

ラレーロゴデザイン
いろいろ

 

  現在でもロゴ3種類あるのは、コーポレートアイデンティティの面からどうかと思われる向きもあるかと思います。ただし今までを見ますとRALEIGHあるいはRaleighのロゴは、それこそ数え切れないほどのロゴデザインが存在したようです。だからといっては何ですが、3種類くらいはモデルのデザインによって許容してもらえるのではないかなと思っています。

左は、そのロゴのコレクションです。
クリックして拡大をご覧いただけます。
実際にはもっと多くのロゴが存在していたようです。

 
 
 

変わらないヘッドバッジ

 

  その中でもヘッドバッジだけはすべてのモデルに共通のものを採用しています。鷺(さぎ)をモチーフにしたデザインで、昔はラレーのヘッドバッジを真似たものが非常に多く氾濫したこともあったようです。鷺が右に向いているのはともかく、王冠を被ったり、足が生えたり手(羽根?)が生えたりしているものなどは、今となればウケ狙いを考えたのではないかと苦笑せざるを得ません(以前にこの鷺<詐欺?>ヘッドバッジのコレクションのあるWEBサイトを見つけたのですが、見つかりません。またわかったら連絡いたします)。もっともそれだけ英国のラレーが非常に憧れの自転車で遭ったことの証左でしょう。ARAYAのツバメ同様に、走る機材に鳥のデザインをあしらうのは昔からのことだったと思われます。そういえば先日たずねたディーラー様で拝見させていただきました。10キロまでアヒルさん、20キロまでツルさん(だったかな?)、それ以上がツバメさんのイラストが描かれた素敵なデザインのN社さん(現在はP社さん)のずいぶん以前の子供自転車向けのスピードメーターがあったようです。
  この鷺のヘッドバッジロゴも、英国ラレーからオリジナルのロゴを探してもらって、アートワークの版下データを起こして、ラレー取扱い当初よりヘッドバッジやその他に使いました。当時は英国ラレーも米国ラレーも、これをベースにしてシンプルでモダンななデザインにしたものしかなかったのです。版下を起こしながら、弊社商品で言うのも何ですが、実によく出来て格調高いロゴなのに、何で使わないのか不思議でしょうがなかったです。その後ラレーアメリカでは2009よりこのオリジナルに近いデザインでいぶし銀のヘッドバッジにしたようです。

 


上は、今まで変更なくすべてのモデルに採用しているラレーのオリジナルに沿ったヘッドバッジのアートワーク。

下は左より英国ラレーのヘッドバッジ、真中はラレーアメリカ。ラレーアメリカは2009モデルよりラレーオリジナルに近いデザインの左側のものに変更になりました。
 
 
 

ワンポイントに貢献する
ユニオンジャックロゴ

 

  それと、ヘッドバッジ同様にすべてのモデルに貼付しているユニオンジャックのラレーライセンスデカールも微細に変化しています。ラレー取り扱い当時は、普通に見られるユニオンジャックをあしらったものでした。不勉強の謗りを受けかねません。当時は英国旗も日の丸同様の縦横比と思っていたのですが、その後横2に対して縦1であるのが本当だと知りデザインを変更したのです。ユニオンジャックに限らず、各国の旗は、それぞれ縦横比が異なるのだと知リました。

 
 
 

サイクル事業部時代の
ちょっとした自慢です

 

  サイクル事業部の時には、当時非常に高価なCGデザインのシステム機器を導入してもらいました。それまで製品を作るまでは、フレームデザインやカラーなどはフレームを溶接試作してフレームを塗装してサンプル車を製作するということを、CGコンピュータグラフィック上で出来ることで大きく省力化することが目的でした。当時満足できるものはマッキントッシュでもなく、和歌山の繊維メーカーさんが販売していた専用機で非常に高価なものでしたが、それだけの値打ちがありました。すごい機械ということで、多くの輪界のメーカーさんが見に来たこともありました。それが今ではノートパソコンでも同じようなことが出来てしまうのがすごい進歩と思います。フレーム図面からカラーイメージまで、少々手間はかかりますが、データを上で作ったものが、ほぼイメージどおりで製品が出来てしまうことに感激してしまいます。今後は立体の3Dも一般化するでしょうが、いよいよついていけませんが、ラレージャパンの若手スタッフに確りと引き継いでいってもらえると思います。

  あれあれ、後に続く、これらロゴはあんまりラレーとは関係ないような・・・。
次回は、展示会前ではありますが、2010モデルのことなどお伝えできればと存じます。


ラレーRSCのCGイメージと実物
グラフィック上でイメージしたもので
ほぼ現物に近いものができるようになりました。